ディストーションを補正する
ある簡単な直線検出を行う画像処理の仕事で、見事な(?)ディストーションを見ました。 直線で構成されているハズの映像が、ものの見事にタイコだったのです。 このような現象がおこることは書籍などで知っていましたが、実際に、見事なディストーションを見たのは初めてでした。 本当は光学的に正しい補正の理論などがあるのでしょうが、 適当に計算処理を行ったところ、ある程度の成果を得ましたのでここに書いておきます。
ディストーション
レンズ(特に広角レンズ)で撮影すると、画像の周辺が歪みます。集合写真の端で写ると人間が少し歪んで見えるのと同じことです。今回みたものは、垂直線が画面中央付近では直線であるが、左右端付近では、タイコ型(上下に行くほど中央による)ものでした。当然、水平線も、左右に行くほど、中央によるような症状でした。
これにも、きっと難しい理論があるのでしょうが、無作為研究所としては、簡単な数学で何とかしたいところです。 映像を観察したところ、中心付近からの距離に依存しているようでした。左右の場合も、上下の場合も、 中心付近から同じ量はなれた地点では、同じ量ほど、内側にはいっているようです。
考えてみれば当然かもしれません。映像を作り出しているCCD(またはCMOS)素子は四角ですが、その前のレンズは丸です。で、このレンズで光を集めてCCD表面に送っている訳で、レンズで映像が歪んでいるなら、レンズ中心から、均等に歪むハズです。
ディストーションを適当に補正する
まず、計算根拠(?)となる数字について定義します。この定義は私が勝手に考えたもので世間一般的に通用しませんので、気をつけてください。
= sqrt((画面幅/2)^2 + (画面高さ/2)^2)
CCDなどの映像素子とその周辺に結像している映像は本来円形と思われます。CCD素子の四角形に外接する円をイメージし、その半径を画像半径とします。
例えば、画像半径が400ドット(640x480の映像の場合、320:240は、4:3ですので、斜辺の長さは5、つまり400ドットになります)あたり4ドット、レンズ中心に移動しているのであれば、歪み率1%(=0.01)とします。
これに基づいて計算を行い、歪み率を色々変えながら全てが直線に見える様調整してみたところ、最初に見た映像の、(ここでの定義における)歪み率は6%でした。
実数ポジションでの輝度
(書きかけ)
無作為研究所トップページに戻る